2つの方法を紹介しますが、行全体に色を付けるようなケースではカスタム数式を使う必要があります。
「次の間にある」を使う方法
ここでは、D列に入っている数値が「50以上かつ60以下」なら色を付けるものとします。
まずは対象となるD3:D9の範囲を選択します。
そのままメニューから「表示形式」→「条件付き書式」と選択します。
ウインドウの右側に設定が現れますので、プルダウンから「次の間にある」を選択します。
そしてその下に現れる2つの欄に「50」「60」とそれぞれ入力します。
その下の部分でさまざまな書式を設定できますが、ここではデフォルト(緑の塗りつぶし)のままとします。
これで「50以上60以下」のセルに色が付きました。
次の画像はC3:C9の範囲を選択して同様の手順を実行し、2つの値を「2020/1/1」と「2020/12/31」と指定した様子です。このように日付を対象として「いつからいつまで」を条件にすることもできます。
また、値の代わりにセルを指定(「=$A$1」など)することもできます。つまり他のセルに入っている値を条件にすることができます。
カスタム数式を使う方法
数式を使って条件を指定する方法です。
こちらの方法は、値が入っているセル以外のセルにも書式を適用できるのが特徴ですのでそれを試してみます。
ここではD列の数値が「50以上かつ60以下」なら、その行(B~D列)に色を付けるものとします。
まず対象範囲のB3:D9を選択します。
そしてメニューから「表示形式」→「条件付き書式」と選択します(画像は上記例を参照)。
ウインドウ右側に設定が現れるのでプルダウンから「カスタム数式」を選択し、その下の数式欄に次のように入力します。
そしてその下の部分で適用する書式を設定します(ここではデフォルトの緑の塗りつぶしのみ)。
数式欄の数式
=ISBETWEEN($D3,50,60)
Googleスプレッドシートオリジナルの(Excelにはない)ISBETWEEN関数を使っています。これは第1引数(判定対象)の値が、第2引数と第3引数の値の間にあるかどうかを判定する関数です(結果はTRUE/FALSE)。
セルの指定の仕方が重要で、数値が入っているセルのうち最も上のD3を指定する必要があります。そして単に「D3」ではなく絶対参照を使って「$D3」とすることで(B3:D9の)各セルから同じ行のD列の値を参照し、D列の値で色を付けるかどうか判定するのがポイントです。
これで条件に該当する行のB~D列に色が付きました。
なお、AND関数を使って次のようにしても同じ結果になります。
数式欄の数式
=AND($D3>=50,$D3<=60)
「以上」「以下」を表す比較演算子「>=」「<=」が必要になり少々複雑になりますが、Excelでも使えるのでどちらも利用する方にはこちらの方がいいかもしれません。
また、日付を条件(いつからいつまで)にすることもできます。
次の画像は上記と同じ手順を実行し、数式欄の数式を下記のように入力した結果です。
数式欄の数式(どちらでもOK)
=ISBETWEEN($C3,DATEVALUE("2020/1/1"),DATEVALUE("2020/12/31"))
=ISBETWEEN($C3,"2020/1/1"*1,"2020/12/31"*1)
下の式の方が簡単ですが、いずれにせよ単に「2020/1/1」のように指定してもうまくいかず、日付の文字列からシリアル値(日付に対応する数値)に変換する必要があるので注意してください。
AND関数を使って次のようにしても同じ結果になります。
数式欄の数式(どちらでもOK)
=AND($C3>=DATEVALUE("2020/1/1"),$C3<=DATEVALUE("2020/12/31"))
=AND($C3>="2020/1/1"*1,$C3<="2020/12/31"*1)